タイトル 知りたい!

H12.05.21発信


VOL.20 おいしい水を飲むために、どうしたらいいの?
  祖父 気温が高くなると、気になってくる水の匂い。
わしが住んでいる神戸でも、高度浄水処理施設が進んでいるようじゃが・・・ 日常の生活で、わしらにも改善できることがあるはずじゃあ、きっと。
おいしい水が飲みたいのう!!




 ◆ 水の匂いの原因は植物性プランクトン? ◆
おじいちゃん 最近、暑くなると水道水が匂うんじゃあ。 昔、冷たくておいしい水を飲んでいたわしらには、辛いことなんじゃあ。
いったい、どうして匂うんじゃろう?

店員
店員
ホントですね。沸かしても、なかなか臭みがとれず、お茶がおいしくないときもありますね。
この匂いの原因は、植物性プランクトンが分泌する物質と考えられています。 水温が異常に上昇すると、水源に住む植物性プランクトンが大量に発生しやすくなります。 その為、夏場の水は匂うんです。
おじいちゃん ふむふむ。なるほど。
しかしじゃのう・・・ 水質の悪さをプランクトンの原因ばかりにするのはヘンじゃねえ。
うちでは、女性軍がいろいろと排水に気をつけていて、 わしらも注意を受けることがショッチュウあるんじゃあ。 “歯磨く時は、蛇口を閉めて!”“残した味噌汁は流さないで!”って

 ◆ 家庭からの排水が意外とコワイ! ◆
店員 そうなんです。
都市部では台所・風呂・洗濯・トイレなどの家庭排水を下水道にまとめて、 処理場(合併処理浄化槽といいます)で浄化した後、河川や海に流しますが、 過疎地域ではトイレ以外の家庭排水は、 処理されることなくほとんど河川に流されているようです。
その為台所から流される調味料や油、窒素・リンなどが含まれる台所や洗濯時の合成洗剤が、 汚染の大きな原因になっています。
そんな訳で、水質汚染の主な原因は、工場排水よりも家庭排水にあると言われています。
おじいちゃん 驚きじゃのう・・・泡ブクの排水がそのまま流されていく姿を想像するとこわいのう。 それなら余計排水に気を付けなあいかん!!

店員

確かに言われるように、生活していく上で、 各人が気をつけることでかなり水質も改善されます。

 ◆ 高度浄水処理施設もすすんでいるけれど! ◆
店員 なにし問屋のある神戸市では、高度浄水処理施設の建設が進められていて、 より良質で安全な水を供給するよう努めてくれています。 この高度浄水処理というのは、従来の処理システムに、 オゾン処理と活性炭処理を組み合わせたものです。
この処理により、カビ臭はほとんど解消でき、 従来の処理で多く投入していた塩素量を減らすことができるため、 発がん性のトリハロメタンの発生も抑えられるんです。

 ◆ 私たちにもできること!! ◆
おじいちゃん 祖父 こりゃあまたスゴイねえ。人間の研究心には頭が下がるよ。
それなら、わしらの日常生活での努力とあわせたら、おいしい水も夢ではないんじゃあ・・・
店員 はい。それでは、どんなことに気をつけたらいいのでしょうか。 いくつかあげてみます。

*台所では・・・
・食器洗いの時など蛇口はこまめにしめましょう。
・水切りネットなどで、野菜くずなどのゴミを流さないようにしましょう。
・食器についた油は、まず古紙や古布で拭き取りましょう。
・味噌汁やスープは残さないようにし、残っても極力流さないようにしましょう。
・洗剤の使用量を減らすため、桶でつけ置き洗いをするとよいでしょう。
*洗濯では・・・
・洗剤は適量を使いましょう。 環境によい洗剤でも、汚れ落ちが悪いとついつい使用量が多くなります。
・すすぎは、ためすすぎにしましょう。
・風呂の残り湯を使うと汚れ落ちもよく、節水になります。
*その他では・・・
・よく見かける洗車。ホースを使うと約500Lもの使用。 バケツで汲んで洗いましょう。
・歯磨き時の水の流しっぱなしはやめましょう。毎日のことです。
・お風呂に余分な水は、入れないようにしましょう。

 ◆ 水道水をおいしく飲む工夫! ◆
店員 最後に現状の水道水をおいしく飲む方法を紹介します。
おじいさんもご存じだと思いますが、塩素やカビ臭が気になる時は、 汲み置きして一晩待ちます。ただ塩素がぬけると雑菌が繁殖しやすくなるので、 早いうちに使い切ります。
また煮沸する時は、ヤカンの蓋を開けて5分ほど沸騰させます。 そうすることで塩素やトリハロメタンなどをとばします。
おじいちゃん よう勉強になった。ばあさんたちが毎日排水に神経を使っているのも理解できたわ。
人間知らんことが多すぎて、いろんなとこで迷惑をかけているもんじゃ。
わしもこれから、環境改善に目を向けていこと思っとる。店員さん、ありがとうよ。


*
前の
ページへ

*
商品・生活知識
トップへ

*
次の
ページへ